奈良⇔山形

絵描き、三瀬夏之介の日々諸々。
<< おにの神さん。 | main |
冗談者。
0

     

    遅まきながらジョーカーを見てしまいました。
    未だ自分のどこにこれを格納していいのか解らない。


    ストーリーは、映画の想像力をもってしてこの最悪な人生をなんとかしてあげて!という願いもむなしく、事前に予想した通りの悪夢として予定調和的に進んでいく。

     

    僕が美術部に入り、芸大にまで行き、美術教育の現場に足を踏み入れたのは、大げさに言うと世界と自身とのズレのようなものがあって、伝わるかどうかも解らないイメージの理想のようなもの、それをこの心からグワッとつかみ出してみんなに提示したいという誇大妄想的な欲望からスタートしていることは間違いない。
    そう、理解できない人には笑えない冗談のようなもの。

     

    口角を上げること、場違いな笑いは抑圧された感情の表出であり、本当の意味で笑うために芸術を選んだのではなかったか。それを思い出した。

     

    この映画を、何も失うもののない「最強の人」の人のメタフィクションであると片付けることはたやすい。最後の場面で「すべてが妄想だったかもしれない」という余韻を残してくれたことがまだ救いだという地獄。
    ジョーカーが誕生したのはどのタイミングか、自身がどこまでが倫理的に許せるのか、それを判断するリトマス試験紙としてこの映画は表現者一般が考えなくてはいけない問題を含んでいる。

     

    最高のコメディはいつも破壊的だ。

     

    | natsunosuke | 芸術 | 09:50 | - | - | - | - |
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    293031    
    << December 2019 >>
    + RECOMMEND
    + RECOMMEND
    + RECOMMEND
    + RECOMMEND
    + RECOMMEND
    + RECOMMEND
    + RECOMMEND
    + RECOMMEND
    + RECOMMEND
    + RECOMMEND
    + SELECTED ENTRIES
    + CATEGORIES
    + ARCHIVES
    + twitter
    + MOBILE
    qrcode
    + LINKS
    + PROFILE