奈良⇔山形

絵描き、三瀬夏之介の日々諸々。
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キューバ紀行2
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    そう、キューバへは「近くへの遠回り―日本・キューバ現代美術展」@ウィフレド・ラム現代美術センター(ハバナ市)に参加するためでした。

    ⇩展覧会の詳細はこちらまで

    http://www.jpf.go.jp/j/project/culture/exhibit/oversea/2018/02-01_profile.html

     

    到着した日にはまだ作品が届いておらず冷や汗ものでした。

    海外での展覧会では小さなトラブルを一つづつ潰していく強心臓が必要。

     

     

    インストーラーとキュレーターがひとつになった瞬間!

     

     

    今回の新作は「exchangeability」(移動可能性)と名付けた。

    6月にスパイラルで帰国展があるので細かいことはここでは書かず、制作メモを貼り付けておく。

     

     

    今回の作品制作背景には、統合的世界観の失調という現代の問題が横たわっている。近代化以降、世界各地で成立してきた国民国家という枠組みが、宗教的な枠組みとのズレやグローバリズムなどにより、分散的で不統合な様相を示すようになって久しい。

    作品では国旗という国家の同定を示すモチーフに対して、ドローイング的な感性による作品の成立を目指している。

    具体的には、水という流動的な素材のコントロールと非コントロールの痕跡が画面の上を這い回り、紙縒りで結ばれた一つ一つのパーツは交換可能性、増殖可能性を示しており、いつまでも完成を見ない暫定的なフォルムを保っている。

    また国旗一つ一つが島のようであり、ボートのようであり、個人のようであり、それ一つ一つを儚い紙縒りが繋ぎ止めかろうじて群島的な関係を築いている。そしてどこか一つの糸を抜き去った瞬間に全ての関係が連鎖的に崩壊しそうな危うさを見せる。

     

    また個人的には、最初期はキューバをしっかりとリサーチしてそれに対して言及していくような作品を考えていたが、限られた情報と体験のなさにより、あえてキューバとの遠さを国旗という記号でしかしれないという遠さに変換して表現した。

     

    ほとんどの国旗は星、月、太陽、線といった要素で出来上がっているが、その色を漂白したり、染付けたり、形を省略したり増幅させたりすることで、それはどの国旗にも変換されうる可能性を持っている。

    裏側から作品を見ると奇しくもアメリカ国旗に見えるという服部浩之氏からの指摘は興味深く、ユナイテッドステイツという考え方の限界や可能性、キューバとアメリカの関係さえ深読みできるような抽象性がある。

     

     

    最初期に確認して絶句した展示空間の市松模様の床に青い天井に、水墨ベースの国旗作品がなぜかマッチした。

     

     

    | natsunosuke | 展覧会 | 20:08 | - | - | - | - |
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