奈良⇔山形

絵描き、三瀬夏之介の日々諸々。
新年度。
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    | natsunosuke | 東北 | 17:46 | - | - | - | - |
    実地。
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      写真家と山伏とフィールドワークに行ってきました。
      ランドスケープの意味性の解体と再構築、自然をなぞる方法、地域の読み解き方、あまりに濃密でまだまだ整理がつきませんが、今後の制作に大きな影響を与える一日となりました。
      旅はまだまだ続きます。



      まずは小国へ。今年の春は早かったとはいえ、まだ山の奥では雪解けの空気感。



      小玉川熊まつりは射止めた熊の冥福と猟の収穫を山の神に感謝する神事。
      マタギの高齢化や儀礼の簡略化、祭りとしてのショーアップなど、気になることはいろいろあれど、まだまだ古式を残した緊張感を宿しています。放射能汚染により自粛されていた熊汁も4年振りに復活。
      人や時代は変われど、この雄大な場所性の持つ力に圧倒されました。



      ここは大学からも見える三角のお山、富神山。縄文期の環状列石の真上にお社がのっかている。
      太陽信仰以来の山を仰ぐまつりの場所であったことは間違いなく、もっとスケールアップして地図を眺めると多くのことが解る。
      まるで星と星を繋ぎながら星座を辿るようなフィールドワークの迷宮に迷いこんだようです。
      ちなみにこの環状列石上には住宅や道路がはしっていますが、きっちりと整備すれば秋田・大湯ストーンサークル級の直径40mだそうです。



      星の運行や方位、地形の流れなどから、ここになにかあるに違いないという直感が働くことがある。
      詳しくは書かないけど、ここではとんでもないものを見た。

      下調べをがっちりして、地域の方々としっかりコミュニケーションをはかり、そこにおいて意味のあるもの探るフィールドワークもあれば、あえて事前学習は大まかな輪郭ぐらいにとどめ、直感に身をゆだねながら、想像力の飛躍をみつけるフィールドワークもある。今回同行した写真家も山伏も、方法論は違えどその動物的なアンテナの張り方、一見ばらばらなものを構造的にくっつける力に
      溢れていた。

      いよいよ明日とんがりビルでお話しします。
       


      津田直×三瀬夏之介×坂本大三郎 トークセッション
      『自然や土地には読み方がある〜東北の表現活動をめぐる vol.3』

      自然や土地には読み方がある。 その方法は人それぞれ。 過去から現在までそこに興味を持って辿り着いた人々に色々な解釈で読み直されている。 土地は語りかけるが、そこには一つの正解があるわけではない。

      丁寧に目を凝らしてみると、 時を越えて、無数の根が僕達の暮らす土地に張り巡らされていることが見えてくる。

      とても古いと考えられているものが実は新しいものだったり、 当たり前すぎて見過ごされているけれど 実はとても古い由来を持ち、僕たちの暮らしにとって欠かせないものだったり…。

      自然や土地が発する声はとても小さなものだけど ずっと目を凝らして、自然に耳を傾けてきた写真家、日本画家、山伏が 南方や北方、各地を旅して出会ったもの感じとったことについて 東北の地・とんがりビルで語り合います。

      場所:とんがりビル
      日時:5/6(金)18:00〜

      参加費:1,000円
      出演:津田直(写真家) 三瀬夏之介(日本画家) 坂本大三郎(山伏)

      お申込み: info@13ji.jpまで
      お名前・連絡先・人数をご記入の上ご連絡ください。

      問合せ:090 2952 0013(十三時)

      →詳細はこちらまで。







       
      | natsunosuke | 東北 | 12:45 | - | - | - | - |
      遺直。
      0
        坂本大三郎くんとのトークを終えた。
        第一回は仏師から軍人、彫刻家へと時代の変遷と共に変わり続けた新海竹太郎を取り上げ、御沢仏、ムカサリ絵馬も絡めて、「美術と信仰」に焦点を絞った。今回は斉藤真一と越後瞽女を取り上げ、作家と時代背景の関係、「美術と芸能」にまで話しが及んだ。表現の射程を美術以前・以外にまで拡張してみると、ここ東北の地のなんと豊穣なることか。次回はゲストをお呼びして5月に開催予定です。

        その他にも椹木野衣さんに教えてもらった清水大典をはじめ、取り上げたい人物がまだまだいる。大学院教育ともうまく連動していきたい。

        →再説・「爆心地」の芸術(21)清水大典の冬虫夏草図(1)


        この近代のやり直しのような取り組みをいつの日か展覧会のような形で残したいなと考えています。

        | natsunosuke | 東北 | 10:20 | - | - | - | - |
        日々。
        0
          とんがりビルで坂本大三郎くんとトークしました。
          初回は仏師から軍人、彫刻家へと変遷を遂げた、山形は十日町出身の新海竹太郎について。
          明治維新を挟んで激変する社会状況と表現の関係は、現在においても地続きの問題。
          次回は3月27日に、越後瞽女を描き続けた斎藤真一を取り上げる予定。
          東北、山形に眼を凝らしながら、最終的には展覧会としてまとめらたらなと思ってます。


          山形での卒業・修了制作展が無事終了しました。
          今年は話題になっている「書き時計」の影響か、とんでもない人出。
          追いコンも終わり、4年間の成果が形になる輝かしいときであり、また寂しいときでもある。
          続いて東京展も始まっています。

          東北芸術工科大学「卒業/修了研究・制作展東京展」
          会期:2016年2月23日(火)〜28日(日)
          時間:9:30〜17:30 ※来場は17:00まで
          入場:無料
          休館日:会期中無休
          会場:東京都美術館(東京都台東区上野公園8-36)
          →詳細はこちらまで。

          鶴岡アートフォーラムでは「日本画は可能か? 東北画は可能か?-地方之国構想 鶴岡編-」という座談会を開催。
          これから約2年をかけてゆっくりと展覧会を作っていくが、庄内刺子に裂き織、山伏文化、北前船における中心と辺境、地元の絵画団体との交流など、どこに焦点を絞ればいいのかこんがらがったので、とりあえず羽黒山を開山した蜂子皇子の足跡を辿る。
          座談会は盛況で、美術館にも若い学芸員さんが多く、これからの展開が楽しみです!



          明日は朝一で久しぶりの東京。金曜、土曜の午後は都美館にいます。
          見るべき展覧会が山盛りなのですが、一番の大仕事はずっとお会いしたかった尊敬すべき先達との鼎談。
          こちらはまた追って告知します〜

           
          | natsunosuke | 東北 | 18:42 | - | - | - | - |
          無音。
          0
            米沢まで菌類研究者、清水大典の描いた冬虫夏草図を見にいってきた。
            清水と同郷、秩父出身の椹木野衣さんに導かれ、偶然にも同志、坂本大三郎くんの大井沢でのフィールドワークとの関係を示し、清水を幼少時から知っている学芸員さんとの話しで、これから予想外の広がりを持ちそうな一日となった。

            ルーペを通し、水彩紙に顔彩で、自作の筆により描かれた標本細密画は、対象への新鮮な驚きに溢れつつも、学問としての性質が自己表現を抑制するというこれまでに見たことのない画像体験だった。
            また、キノコの見分け方、食べ方を展示会を通してレクチャーしていたらしく、これは現在も続いていて、ここ東北では切実で本当の意味での展覧会だなと感じ入った。



            山形大学付属博物館では特別展「山を見るひと」が開催されていて、ずっと気になっていた五百澤智也の「山の科学画」を見ることができた。
            地理学者であり山岳鳥瞰図作家でもある五百澤の描く山は、斜面の傾斜、その変わり目、落水線、疎密にタッチすべてが動員されて、航空写真よりもその山の特徴をこちらに伝えてくる。
            その絵がまとう気配は清水大典の冬虫夏草図と同じものだった。

            同じ空間に飾られていた日本の近代風景画に、なんとも言えない虚無感を感じたのは気のせいだろうか。



            そして昨日は農民詩人、木村迪夫の牧野村物語「無音の叫び声」を観に。
            冒頭の、「芸術は芸術家のみが生み出すものであろうか」という問い掛けに、ここ数日の体験が重なった。

            昨年から使用している廃校アトリエ「工房 森の月かげ」の窓の向こうに広がる素晴らしい田園風景が牧野だ。
            ここにドキュメンタリー映画監督、小川紳介が率いる小川プロダクションが移住し、農業を営みながら数々の名作を撮り、山形国際ドキュメンタリー映画際の創設に繋がった。

            たまたま縁あって居るこの場所がどのような古層の上に成り立っているのかが解ったし、東北の小さな村から日本を見つめ、発言する言葉をしっかりともつ木村さんの姿に心打たれた。




            美術というせまい枠を取っ払った地平から多くの表現者たちの叫び声が聞こえる。




            | natsunosuke | 東北 | 12:29 | - | - | - | - |
            睦び月。
            0


              あけましておめでとうございます。
              山形に来て7回目の新年を初めて雪のない中で迎えました。
              いつもは大変な存在でも、ないならないで寂しいもんですね。

              今年はずっと展示したかった青森県立美術館でのグループ展に参加、鶴岡アートフォーラムとは長期間の共同作業がスタートします。福島県ではいつかは直視しなくてはいけないと思っていた浜通りでのプロジェクト、山形ビエンナーレは第2回目だからできることを追求、いよいよ絵本の制作も始まるようです。「工房 森の月かげ」も第一歩を踏み出す年になるでしょう。

              今年も自身の研究、教育と研究の混合、社会での実践をこの場所から深めていきます!

               
              | natsunosuke | 東北 | 20:36 | - | - | - | - |
              日々。
              0
                「東北画は可能か?」の東京での展覧会準備が進んでいます。
                今回は天王洲にあるT-Art galleryのご協力があり、東京都美術館との2会場での開催になります。
                東京都美術館では「地方之国構想博物館」と題し、理想郷の提示を試み、T-Art galleryは「地方之国現代美術館」と題し、「東北画は可能か?」のメンバーだけではなく、何人かの作家に出品依頼をしました。

                山伏、坂本大三郎くんの木彫り群像、宮城在住作家、多田由美子さんによるテーブル絵画、ハタユキコ、浅野友理子、多田さやから東北芸術工科大学卒業生、田中望、久松知子らの在学生による東北で生まれた作品たちで埋め尽くします。
                この他にも、これまで大々的に紹介できていない学生の作品がどのように見られるかも楽しみですし、主催者の鴻崎正武さん、僕もどでかい作品をぶち込みますよ〜



                B2サイズのポスターにフライヤーも完成間近。今週末には配布を開始予定です!
                 

                東北画は可能か?地方之国構想博物館

                会場:東京都美術館 ギャラリーB   東京都台東区上野公園8-36

                会期:2015年11月26日(木)〜12月6日(日)会期中休館日なし

                9:3017:30  但し金曜日(11月27日、12月4日)は20時まで

                オープニングイベント 「でんでらでん」1127日(金)17001900

                「東北画は可能か?地方之国現代美術館

                会場:T-Art Gallery 

                東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫本社ビル2Fギャラリースペース

                会期:2015年11月28日(土)〜12月11日(金)月曜休廊

                火〜水 11:0018:00 / 木〜日11:0019:00

                オープニングイベント 1128日(土)19:0020:30






                そして初めて版画に挑戦した個展がキドプレスで始まりました。
                やればやるほど、そのメディアの可能性が広がります。
                次回は絵本のような展開を考えています。
                ぜひ見にきてください〜

                三瀬 夏之介 展「礫宝」
                会期: 2015年10月9日(金)〜11月15日(日)
                会場:ギャラリー キドプレス 






                東京行脚で多くのひとたちと出会い話した後は、「山形国際ドキュメンタリー映画祭2015」が始まった山形で内省的な時間を過ごす。

                文翔館では「みちのおく よりみち 3DAYS」にて山形ビエンナーレの記録映画の上映会があった。
                あの熱い熱い夏からもう一年たったのかと感慨深い。
                夏休みのほとんどを大学内での制作と展示設営、イベント開催、会場運営で費やした中、この記録映画によって初めて山形ビエンナーレ全体の輪郭を知ったような感覚。
                気持ちはもう一年後の祭に向けて走り出している。

                「山形国際ドキュメンタリー映画祭2015」では秩父前衛というグループが作った「PYRAMID−破壊の記憶の走馬灯」が印象に残った。ドキュメンタリーという範疇は超えているように思うが、ある辺境から中心に対するマニフェストPVのように見えた。
                プロジェクトはなによりそのプロセスにドラマが転がっているし、時と共に消えるその現場性をどのように記録、保存していくかということを深く考えさせられた。

                「東北画は可能か?」のアーカイブブックも完成し、製本出来次第郵送中です。
                お楽しみに〜

                | natsunosuke | 東北 | 19:52 | - | - | - | - |
                擬死再生。
                0


                  おそらく超多忙が予想される秋に向けて、魂を鍛えるために泊まりがけの修行に行ってきました。
                  先達はいつも大きな刺激を受けている山伏の坂本大三郎くん。
                  そのぶれない姿勢、俯瞰してものごとを眺める態度にはいつも教えられる。





                  「考えたことを考えるのではなく、感じたことを考える」
                  これからも継続的に山に入ろうと思います。




                  さて、展覧会のお知らせです。
                  大学の講義でもお世話になっている斉藤典彦さんの研究室成果発表展にゲスト出品しています。
                  こちら東北に来るようになってから意識するようになった東京藝大。そこでどんな教育が行われ、どのような問題意識で作品が作られているのか興味津々です。
                  公開講評、ギャラリートークのある9月5日は学園祭の真っ最中!ぜひ御越し下さい〜
                   

                  イチケンテン2015
                  会期:2015年8月30日(日)〜9月13日(日)
                  時間:9:00〜17:00(入館は午後4時半まで)
                  休館日:会期中無休
                  会場:東京藝術大学陳列館、正木記念館2階
                  観覧料:無料
                  主催:東京藝術大学大学院美術研究科 日本画第一研究室

                  公開講評
                  2015年9月5日(土)11:00〜12:30
                  ギャラリートーク
                  2015年9月5日(土)14:00〜15:30



                   
                  | natsunosuke | 東北 | 17:02 | - | - | - | - |
                  中心。
                  0


                    ずっと行きたかった川西町フレンドリープラザに行ってきました。

                    思ったより重厚な建物は、芸工大と同じ建築事務所によるもの。

                    山形県川西町出身の作家、井上ひさしさんからの寄贈により開設された「遅筆堂文庫」には、作家がつけた付箋や赤線、メモがそのままになった蔵書が!
                    貴重な作家関連の資料展示も充実している。

                    町立図書館、ギャラリー、劇場の併設されたこの場所のある素晴らしい街に住みたいと強く思う。

                    静かな館内で、研究を進めるご老人、受験勉強に励む中学生、弁当を食べる小学生たちと共に、10年後あたりをイメージしながら、ここで思索を深めていこうと思います。


                     

                    いまここに発足する当文庫は、有志の人びとの城砦、陣地、かくれ家、聖堂、そして憩いの館なり。我等は只今より書物の前に坐し、読書によって、過去を未来へ、よりよく繋げんと欲す。(井上ひさし、遅筆堂文庫堂則より)







                     

                    そして、ここ最近、東北の素晴らしい場所で、いい作品に出会えている。

                    ここでしか見れないものがあるね。


                     

                    若手アーティスト支援プログラム「Voyage」 佐野美里 個展「Say Hello!

                    ・会期 2015718日(土)〜830日(日)
                    会場 塩竈市杉村惇美術館



                    のけものアニマル-きみといきる。

                    ・会期 2015718日(土)〜104日(日)
                    会場 はじまりの美術館

                    | natsunosuke | 東北 | 20:58 | - | - | - | - |
                    協働。
                    0
                      昨日は院生たちと福島県立美術館で開催された美術史学会によるシンポジウム「裂ける日常、断たれる記憶 福島をつなぐアート/ミュージアム」を聴きにいき、多くの示唆を受ける。
                      学会史上初めてというアーティストの登壇に、美術史というカテゴリー存続への不安や、美術館・博物館存続への危機感を感じる。

                      「美術」というカテゴリーも、「美術館/博物館」という仕組みも僕たちが血を流して奪い取った力ではなく、明治期にどうしようおなく上から降ってきたものだし、お上のやることにはいつもうさん臭さを感じるもの。
                      その成立に立ち返って、多くの可能性を洗い出し、これからの存在意義を確認すべきは「美術」だけの問題じゃない。
                      「アート」という言葉がカテゴライズしきれない諸々を包括する便利ボックスのようなポジションになっていることも気になった。

                      シンポジウムでは、美術史家とアーティストの協働の可能性が問い掛けられつつ時間オーバーの印象だったけど、アーティストが得意の整合性なき誤読や乱暴な引用に対しての美術史家の態度表明が気になる。専門領域や、現在に対する問題意識の有無によって温度差あるだろうな。

                      ところで、現在二千人規模をほこる美術史学会は、1949年1月の法隆寺金堂の失火事件を受け、その年の6月には設立されたとのこと。カタストロフ後の「記録」から「記憶」への気運はそのまま震災以後の現在に置き換えられる。



                      興奮さめやらぬ今日は、その熱を引き継ぐワクワクするようなミーティングが続く。

                      僕たちは「本気でしゃれたこと」を実現させるよ。

                      | natsunosuke | 東北 | 20:22 | - | - | - | - |
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